質問は、手術の前ではなく後にやってきます
目の下の脂肪再配置の前、患者様が尋ねるのは術式と結果のことです。手術が終わると、質問は生活のことに変わり、毎日のように出てきます。コンタクトレンズはいつから入れてよいか、アイメイクはいつからか、コーヒー1杯は問題か、髪を染めてよいか、横向きで寝てしまったが台無しにしていないか。STの執刀医はこうした質問にいくつものQ&A動画で答えてきました。この記事はそれを一か所にまとめました。時期の目安のほとんどは、二つのことで決まります。一つ目は切開の位置です。経結膜法(結膜経由)ではまぶたの内側に、皮膚切開法ではまつ毛のすぐ下の皮膚に治りかけの傷があり、それぞれ早い時期に触れてほしくないものがあります。二つ目は出血のリスクで、最初の数日が最も高く、「2週間」という決まりの大半はこれが理由です。以下はSTの標準的なご案内です。ご自身の執刀医から違う指示を受けている場合は、その指示に従ってください。あなたのまぶたの中で何をしたかを知っているのは、その医師です。
早見表:何を、いつから
以下はSTが自院の患者様にお伝えしている目安であり、ご自身の執刀医から個別の指示がある場合は、そちらが優先されます。まず一覧を示し、理由はその後の章で説明します。理由の分かる決まりのほうが守りやすいからです。幅のある項目は、前の数字が最短、後ろの数字がSTとして安心できる目安です。散歩や軽い日常動作——翌日から。穏やかに動くほうが腫れは早く引き、寝たきりは助けになりません。顔の保湿(傷を避けて)——テープが外れたらすぐ。消毒薬と手術室の照明で肌は乾いています。手術部位を含む洗顔——経結膜法はテープを外した後から、皮膚切開法は抜糸の翌日から。皮膚の傷が閉じるまで濡らさないためです。シャワー——2〜3日目から(脂肪を採取した場合は3日目から防水テープを貼って)。目元以外のメイク——テープが外れたら。アイメイク——約2週間後。顔料やクレンジングが治りかけの傷に入り得るためです。コンタクトレンズ——最短でも2週間、できれば3〜4週間後。まぶたの内側の切開が閉じる前にレンズが擦れないようにするためです。ヘアカラー・まつ毛パーマ——約2週間後。問題は頭を前に倒す姿勢と、まぶた近くの薬剤や熱です。横向き寝・マッサージ・手術部位への圧迫——最短2週間、安全を見て3週間。圧迫は再出血のきっかけになり得ます。カフェイン——多くの方は2週間後、敏感な方は4週間後。アルコールとニコチン——術前2週間と、できれば術後4週間は控えてください。アルコールは血管を広げて腫れを長引かせ、ニコチンは血管を縮めて治りを遅らせます。激しい運動・サウナ・プール——4週間後。血圧の上昇は閉じた血管を再び開くことがあり、水と熱は傷のリスクです。大切な行事や撮影——経結膜法は約1か月、皮膚切開法は約2か月後が目安です。内出血はたいてい1か月で消えますが、切開線の赤みはもう少しかかります。術後のレーシック・ラセック・白内障手術——約2か月後。まぶたを開いたまま保持する必要があるためです。
目そのもののこと:コンタクト、メイク、見え方
最も多い質問はコンタクトレンズで、方によっては最も切実です。眼鏡では本当に生活できないという患者様もいらっしゃいます。制約になるのは結膜です。経結膜法では、下まぶたの内側の表面をレーザーや高周波の機器で切開して手術を行い、その表面がきちんと閉じるまでに少なくとも2週間かかります。レンズはそこに接し、まばたきのたびに動きます。ですから2週間は「目標」ではなく「下限」で、STでは通常3〜4週間をお願いしています。それより早い装用は、刺激、異物感、感染のリスクになります。アイメイクは、同じ理屈を反対側から見たものです。心配なのはメイクそのものより、落とすときに傷のほうへ押し込まれるものです。目元以外のメイクはテープが外れればすぐ再開できます。アイシャドウ、アイライナー、マスカラは約2週間後をお勧めしており、皮膚切開法では抜糸前に行うことはありません。まつ毛パーマはまぶたの縁に薬剤と熱が加わるため、これも2週間後です。最初の1週間に見え方がかすむ、ぼやけるという症状は、必要以上に心配されがちです。原因はごく一般的なもの——結膜のむくみ、角膜表面の乾燥や軽い刺激、目に入った軟膏——で、ほとんどの方は1〜2週間で落ち着きます。良くなるどころか悪くなっていく見え方、あるいは強い痛みを伴う場合はこのパターンには当てはまらず、その日のうちにクリニックへ連絡が必要です。屈折矯正手術や白内障手術については、眼科医は一般にその手術から約1か月後にはまぶたの手術を認めています。逆に脂肪再配置の後に目の手術を受ける場合、STは約2か月空けることをお願いしています。手術中にまぶたを開いたまま保持する必要があるためです。関連する症状の見分け方は、コラム「術後のこの症状、副作用でしょうか」もご覧ください。
最初は冷やし、その後は温める——そして寝方
最初の3日間は、手術部位の細い血管がまだもろく、目標はそれを閉じたままに保つことです。それが冷却の役割です。STの執刀医は水道にたとえます。冷やすのは、蛇口を閉めること。凍らせずに冷やしたパックをガーゼで包み、肌に直接当てないようにして、1回10分以内で行ってください。10分という上限には意味があります。術後は目の下の感覚が鈍くなっており、冷たさを正しく感じられない皮膚は、冷やしすぎで傷むことがあるからです。休憩を挟めば、回数は何度でも構いません。4〜5日目頃からは目標が逆になります。今度はたまった水分を流し出す番で、温めるのは排水管を開けることです。温かいタオルやパックを、まず手首の内側で温度を確かめてから、やはり1回10分以内で当ててください。最初の1週間は、枕を二つ重ねて頭を高くして寝てください。頭が心臓より低くなると、静かにしておきたい血管の圧がちょうど上がってしまいます。横向きで寝る方は、少し安心してください。手術部位への物理的な圧迫が安全になるのは約3週間後で、その前の2週間が本当に注意すべき期間です。ただ、自身も横向きで寝るSTの執刀医によれば、手術したばかりの目を下にするのはかなり不快で、体のほうが自然に姿勢を直すとのことです。一度横向きで目が覚めたとしても、通常それだけで問題になる可能性は低いと考えられます。新しい腫れや内出血が出ていないかを確認してください。同じ2〜3週間の目安は、顔のマッサージや、下まぶたを押すあらゆる行為にも当てはまります。
飲酒、ニコチン、カフェイン、運動
アルコールとニコチンは正反対の理由で制限されますが、どちらも血管の話です。ニコチンは血管を収縮させます。傷に届く血液が減り、治りが遅くなります。アルコールは血管を拡張させます。組織へ漏れ出る水分が増え、腫れと内出血が長引き、いったん閉じた血管が開くこともあります。STでは、術前2週間と、できれば術後4週間、どちらも控えていただくようお願いしています。カフェインも血管に作用しますが、そこまで強くはありません。多くの方は2週間でコーヒーを再開できます。カフェインに強く反応する自覚のある方は4週間待ってください。エナジードリンクはコーヒーより多い量として考えます。運動は二つに分かれます。散歩や通常の日常動作は手術の翌日から勧められており、穏やかに動く方のほうが、寝たままの方より腫れが早く引きます。血圧を上げたり、いきんだりするものは別です。ランニング、ウェイトトレーニング、ホットヨガ、そして最初の2週間のひどい咳き込みや重い物の持ち上げも同じです。STは激しい運動、サウナ、プールを4週間後としています。ヘアカラーは、目そのものとは関係がありません。実際の決まりは「2週間、頭を前に倒さないこと」です。自宅で洗面台に向かって染めるとこの決まりを破ることになります。美容室で後ろに倒れて施術を受けるのであれば、2週間後で問題ありません。
個別の状況:授乳、緑内障、かゆみ、お子様、その後の施術
授乳中の方は、事前にクリニックへお伝えください。授乳に関係するのは手術そのものよりも術後に処方される薬で、薬の種類と期間は個別に決まります。授乳を一時的に止める必要があるかどうかは、実際に処方される内容によります。眼圧が高い方や緑内障のある方も、事前にクリニックへお伝えください。STでは、手術の日程を決める前に眼科主治医の許可をお願いしています。術後のかゆみは、多くの場合アレルギー反応——テープ、軟膏、あるいは季節性のもの——であり、手術の合併症ではありません。普段お使いのアレルギー薬を使う前に、クリニックへご確認ください。処方中の薬と合わせて確認できます。まぶたが腫れている間は乾燥を感じやすく、通常は腫れとともに引いていきます。腫れが引いた後も続く乾燥は、診察を受けてください。小さなお子様のいる方からは、子どもの頭が目に当たったらどうなるかと尋ねられます。最初の2週間以内にぶつかり、その後に内出血や腫れが新たに出た場合は来院が必要です。2週間を過ぎればリスクは下がりますが、新たな腫れ、内出血、痛み、見え方の変化があれば、やはり診察を受けてください。ダイエットによって、再配置した脂肪や移植した脂肪が意味のあるほど減ることはありません。減量で使われるのは主に皮下の脂肪です。その後の肌の施術も両立します。レーザーや肌質改善の注射は、再配置した脂肪より浅い層に作用します。より深くまでエネルギーを届ける機器は、その深さの近くにある移植脂肪を薄くすることがあるため、脂肪移植を受けたことを施術する医師に伝え、機器の選択は医師に任せてください。涙袋へのヒアルロン酸をご希望の場合は、下まぶたの形が落ち着く3か月頃に判断するほうが適切です。執刀医自身の回復の記録は、コラム「形成外科専門医が自ら目の下の脂肪再配置を受けた記録」でお読みいただけます。あらゆる手術には、出血、感染、左右差、瘢痕、まぶたの位置異常などのリスクがあり、結果と回復の経過には個人差があります。